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【助産師監修】出産で股を切る会陰切開とは?痛みや回復期間、必要な理由を徹底解説

この記事は助産師ちるによる監修のもと、最新の医学的知見に基づいて作成されています。

出産を控えた妊婦さんの多くが不安に感じる「会陰切開」。この記事では、会陰切開の基本的な情報から、実際の痛みの程度、回復期間まで、すべての疑問にお答えします。約8割の初産婦さんが経験するとされる会陰切開について、正しい知識を身につけ、出産への不安を少しでも軽減しましょう。

会陰切開とは?出産時に股を切る理由と目的

会陰切開の定義と基本知識

会陰切開(えいんせっかい)とは、出産時に赤ちゃんが産道をスムーズに通過できるよう、会陰部(膣口と肛門の間の部分)を切開する医療処置です。約3cmの部分を切開することで、赤ちゃんの出産をサポートします。

なぜ会陰切開が必要なの?主な3つの理由

会陰切開が必要となる主な理由には以下があります:

1.赤ちゃんの大きさへの対応

    • 赤ちゃんがママの骨盤より大きい場合
    • 自然な出産では会陰が十分に伸びない可能性がある場合

    2.会陰裂傷の予防

      • 会陰が硬く、自然な伸びが期待できない場合
      • 大きな裂傷を防ぐための予防的な処置として

      3.緊急時の対応

        • 赤ちゃんの心拍に異常が見られる場合
        • 早急な出産が必要な状況での補助として
        助産師ちる
        助産師ちる

        会陰切開したくない妊婦さんは多いですが、赤ちゃんとママの安全のために必要な処置になります。

        出産時の会陰切開の実施率と切る確率

        初産婦と経産婦の違い

        • 初産婦:約77-80%が会陰切開を経験
        • 経産婦:初産時よりも実施率は低下(ただし個人差あり)

        産院による方針の違い

        • 積極的に実施する産院
        • できるだけ自然な出産を目指す産院
        • 状況に応じて判断する産院
          ※産院選びの際は、方針を確認することをお勧めします
        助産師ちる
        助産師ちる

        全妊婦さん会陰切開する産院もあるので、なるべく会陰切開を避けたい場合は産院を決めるときにしっかり問合せしましょう!

        会陰切開の方法と種類:3つの切開パターン

        1. 正中切開

        • 腟口から肛門方向へ直線的に切開
        • メリット:産後の痛みが比較的少ない、傷の治りが早い
        • デメリット:肛門まで裂けるリスクあり

        2. 側切開

        • 腟口から左右どちらかに切開
        • メリット:肛門までは裂けにくい
        • デメリット:産後の痛みが強くなる可能性あり、出血しやすい

        3. 正中側切開

        • 最も一般的な方法
        • 正中と側切開の中間的な切開方法
        • バランスの取れた選択肢として人気

        会陰切開の痛みはどのくらい?体験者の声と実態

        切開時の痛みの実態(体験者データ)

        • 痛みを感じない:78%
        • 痛みを感じた:14%
        • その他:8%

        縫合時の痛みについて

        • チクチク感のみ:35%
        • 痛みなし:35%
        • 痛みあり:15%
        • 違和感など:17%

        体験者の声:リアルな感想

        「陣痛が強すぎて、切開の痛みなど気にならなかった」
        「麻酔のおかげで、痛みはほとんど感じなかった」
        「縫合時は少し違和感があったが、耐えられる程度だった」

        会陰切開後の痛みと回復期間:いつまで続く?

        産後の痛みの経過

        1.産後1-3日目

          • 最も痛みが強い時期
          • 座る、歩く動作に支障
          • トイレ使用時の痛みに注意

          2.産後1週間

            • 痛みは徐々に軽減
            • 基本的な生活動作が可能に

            3.産後1ヶ月

              • ほとんどの場合、痛みは消失
              • 個人差あり
              助産師ちる
              助産師ちる

              傷の大きさにもよりますが、2週間くらいで痛みが激減する人が多いです。

              回復を促進するケア方法

              • 清潔保持の重要性
              • 円座クッションの活用
              • 適度な運動と休息のバランス
              • シャワーや入浴の注意点

              会陰切開を避けるための準備:妊娠中にできること

              会陰マッサージの効果と方法

              • 36週頃から開始が推奨
              • 正しい方法で実施することが重要
              • 清潔な手指での実施

              オイルパックの活用法

              1.おすすめのオイル種類

              • ホホバオイル
              • カレンデュラオイル
              • スウィートアーモンドオイル

              2.実施頻度
               週2-3回

              3.注意事項:
               アレルギーの確認

              助産師ちる
              助産師ちる

              お腹が大きくなるとオイルパックしにくくなるので、大きくなりすぎる前に始めていきましょう!

              会陰切開に関するよくある質問(Q&A)

              Q1:会陰切開は必ず必要ですか?

              A:必ずしも全ての方に必要というわけではありません。状況に応じて医師が判断します。

              Q2:2人目以降も会陰切開は必要ですか?

              A:初産時よりも必要性は低下しますが、状況により判断されます。

              Q3:会陰切開の痕は残りますか?

              A:個人差はありますが、多くの場合、時間とともに目立たなくなります。

              Q4:会陰切開後の性生活への影響は?

              A:産後1-2ヶ月の回復期間を経て、通常の生活に戻れます。

              会陰切開に向けた心構えと準備

              産前に確認しておくこと

              • 産院の会陰切開に対する方針
              • 実施の判断基準
              • 麻酔の種類と方法

              産後に必要な準備物

              1. 円座クッション
              2. 清潔な下着
              3. 産後用ナプキン
              4. 清浄綿

              まとめ:会陰切開への不安を和らげるために

              会陰切開は、決して恐れる必要のない医療処置です。適切な知識を持ち、必要な準備をすることで、より良い出産体験につながります。

              重要なポイントをまとめると:

              • 約8割の初産婦さんが経験する一般的な処置
              • 多くの場合、切開時の痛みは最小限
              • 適切なケアで1ヶ月程度で回復
              • 産院選びと事前準備が重要

              この記事の内容について、より詳しい情報が必要な場合は、かかりつけの産婦人科医や助産師にご相談ください。

              【参考文献】

              1. ベネッセ 妊娠・出産情報サイト(2019)
              2. 産婦人科医療情報サイト(2024)
              3. 日本産科婦人科学会ガイドライン

              最終更新日:2024年2月11日

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