助産師監修
妊娠・出産時期の経済的な不安を軽減する「出産・子育てクーポン」(出産・子育て応援交付金)。2023年1月からスタートしたこの制度について、受給資格や申請方法、使い道まで、この記事で徹底解説します。
妊婦さんやこれから出産を控えているご家族の方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
出産・子育てクーポンとは?基本情報と受給金額をチェック
出産・子育てクーポン(正式名称:出産・子育て応援交付金)は、少子化対策の一環として2023年1月からスタートした支援制度です。
支給対象者
以下の方が対象となります:
- 2022年4月1日以降に生まれた0〜2歳の子どもがいる家庭
- これから出産予定の妊婦さんがいる家庭
重要なポイントは、所得制限が一切ないことです。つまり、世帯収入に関係なく、すべての対象家庭が受給できます。
支給金額
支給は2回に分けて行われ、合計で10万円相当が支給されます:
- 妊娠届出時:5万円相当(出産応援ギフト)
- 出生届出時:5万円相当(子育て応援ギフト)
多胎妊娠(双子・三つ子など)の場合は特別な計算方法があります:
- 妊娠届出時:5万円(妊婦1人に対して)
- 出生届出時:子ども1人につき5万円
- 例:双子の場合→出生時10万円
- 例:三つ子の場合→出生時15万円
出産クーポンの申請方法|自治体によって異なる3つの支給パターン
出産・子育てクーポンの支給方法は、お住まいの自治体によって異なります。主に以下の3パターンがあります。
1. 現金給付
名古屋市などで採用されているパターンです。指定の銀行口座に直接振り込まれます。
【メリット】
- 使い道が自由
- 手続きが比較的シンプル
【デメリット】
- 育児用品の選び方などのアドバイスが得られない
2. 商品券・クーポン
専用の商品券やクーポン券が発行されるパターンです。
【メリット】
- 確実に育児関連の支出に充てられる
- 提携店舗でまとめて購入できる
【デメリット】
- 使用可能な店舗が限定される
- 有効期限がある
3. 電子ポイント
東京都「赤ちゃんファースト」などで採用されている方式です。
【メリット】
- オンラインで簡単に商品選択・注文が可能
- 複数回に分けての利用が可能
【デメリット】
- スマートフォンやパソコンの操作が必要
- インターネット環境が必要
自分の住んでる自治体がどういう形での配布なのか、確認しておきましょう。
出産クーポンは何に使える?選べる商品・サービス900点以上
出産・子育てクーポンで購入できる商品やサービスは多岐にわたります。以下、カテゴリー別にご紹介します。
育児用品
- ベビー服・雑貨
- スタイ
- 肌着
- ロンパース
- アウター
- 靴下
- ファッション雑貨
- ベビー用品
- ベビーカー
- チャイルドシート
- 抱っこひも
- バウンサー
- ベビーチェア
- ベビーベッド
- 哺乳瓶
- 搾乳機
消耗品
- おむつ
- おしりふき
- ミルク
- ベビーフード
- 離乳食
生活支援用品
- 家電製品
- お掃除ロボット
- 加湿器
- 空気清浄機
- 布団乾燥機
- 食器乾燥機
- キッチン家電
サービス利用
- 家事支援サービス
- 育児支援サービス
- ベビーシッター
- 産後ケア
- 一時預かり
産後の生活を想像して、自分たち家族に一番必要なものに使いましょう!
【2024年版】妊娠・出産でもらえるお金の総額|出産クーポン以外の給付金も解説
2024年時点で、妊娠・出産に関連して受け取れる給付金をまとめました。
1. 出産育児一時金
- 支給額:50万円(2024年4月より増額)
- 対象:健康保険加入者
- 申請:原則として直接支払制度により病院が受け取る
2. 出産・子育て応援交付金(本記事の出産クーポン)
- 支給額:合計10万円相当
- 対象:2022年4月1日以降の出産
- 申請:自治体窓口
3. 児童手当
- 支給額:月額15,000円(3歳未満)
- 対象:中学生までの子どもを養育している方
- 所得制限あり
4. 自治体独自の支援制度
お住まいの自治体によって、独自の支援制度がある場合があります。例えば:
- 東京都:赤ちゃんファーストで追加5万円
- 神戸市:独自の給付金5万円
※2024年4月時点の情報です
よくある質問|出産クーポンのQ&A
申請・手続き関連
Q:申請はいつまでにする必要がありますか?
A:自治体によって異なりますが、一般的に出生後6ヶ月以内です。詳細は各自治体にお問い合わせください。
Q:住所が変わった場合はどうなりますか?
A:転出前の自治体に連絡し、転入後の自治体でも手続きが必要です。
Q:外国籍でも対象になりますか?
A:日本国内に住所があれば、国籍に関係なく対象となります。
利用方法関連
Q:クーポンの有効期限はありますか?
A:自治体によって異なりますが、多くの場合、発行から6ヶ月以内です。
Q:一度に使い切る必要がありますか?
A:複数回に分けての利用が可能です(自治体により異なる場合があります)。
Q:返品や交換は可能ですか?
A:商品によって対応が異なります。購入前に確認することをおすすめします。
まとめ|出産クーポンを賢く活用しよう
出産・子育てクーポンは、出産・育児にかかる経済的負担を軽減する重要な支援制度です。以下のポイントを押さえて、ぜひ賢く活用してください:
- 早めの情報収集と申請準備
- お住まいの自治体の支給方法確認
- 必要な育児用品のリストアップ
- 有効期限の確認
- 他の支援制度との併用検討
【注意】最新の情報は各自治体のホームページでご確認ください。この記事の情報は2024年4月時点のものです。
特に産後は体力的にも精神的にも余裕がないので、妊娠中からしっかりと申請方法などを調べておきましょう!
関連リンク
- 厚生労働省 出産・子育て応援交付金について
- お住まいの自治体の子育て支援窓口
- 児童手当について
記事監修:助産師ちる。 助産師歴10年。大学病院、産婦人科クリニックでの勤務経験を活かし、妊婦さんや子育て中のご家族向けに情報提供を行っています。