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妊婦の便秘解消法10選!原因と対策を徹底解説【助産師監修】

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1. 妊婦の便秘:なぜ起こるの?

トイレに座る女性

妊娠中の便秘は多くの妊婦さんが経験する一般的な症状です。日本産科婦人科学会の調査によると、約40%の妊婦さんが便秘を経験すると言われています。では、なぜ妊娠すると便秘になりやすいのでしょうか?

主な原因は以下の5つです:

  1. ホルモンの変化
  2. 子宮の拡大
  3. つわりによる食事量や水分摂取量の減少
  4. 運動不足
  5. ストレスや自律神経の乱れ

特に重要なのは、プロゲステロン(黄体ホルモン)の影響です。このホルモンは妊娠を維持するために重要ですが、同時に腸の動きを鈍くする作用があります。そのため、妊娠初期から便秘になりやすくなるのです。

2. 妊婦の便秘対策:食事編

食材

便秘解消の基本は、適切な食事にあります。妊婦さんの便秘対策として効果的な食事のポイントを紹介します。

  1. 食物繊維を十分に摂取する

日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、妊婦さんの食物繊維の推奨量は1日約18-24グラムです。食物繊維は便のかさを増やし、腸の動きを促進します。

食物繊維が豊富な食品:

  • 野菜(特に緑黄色野菜)
  • 果物(キウイ、イチジク、プルーンなど)
  • 全粒穀物(玄米、全粒パンなど)
  • 豆類
  • ナッツ類
  1. 発酵食品を取り入れる

発酵食品に含まれる乳酸菌やビフィズス菌は、腸内環境を整え、便秘の改善に役立ちます。

おすすめの発酵食品:

  • ヨーグルト
  • 納豆
  • キムチ
  • 味噌
  1. 水分を十分に摂取する

水分不足は便を硬くし、便秘を悪化させます。妊婦さんは通常よりも多めの水分摂取が必要です。

目安:1日1.5〜2リットル(約8-10杯)の水分を摂取しましょう。

  1. オリーブオイルを活用する

オリーブオイルには便通を改善する効果があります。サラダにかけたり、料理に使用したりして、1日小さじ1-2杯程度摂取するとよいでしょう。

  1. バランスの良い食事を心がける

偏った食事は便秘の原因になります。主食、主菜、副菜をバランスよく摂取し、多様な栄養素を取り入れましょう。

助産師ちる
助産師ちる

ミネラルを多く含む‘硬水’を飲むと、便秘が解消されやすいです。

特に「コントレックス」という硬水が、ミネラル分豊富でオススメ!

硬水苦手な方は料理などに使うのもオススメです。

3. 妊婦の便秘対策:生活習慣編

ヨガをする女性

食事だけでなく、日常生活の習慣を見直すことも便秘改善に効果的です。

  1. 適度な運動を行う

運動は腸の動きを活発にし、便秘の改善に役立ちます。ただし、妊娠中の運動は強度に注意が必要です。

おすすめの運動:

  • ウォーキング(1日20-30分程度)
  • マタニティヨガ
  • 軽いストレッチ
  • マタニティスイミング

※運動を始める前に必ず医師の許可を得てください。

  1. 規則正しい生活リズムを保つ

食事や睡眠の時間を一定にすることで、体内リズムが整い、便秘の改善につながります。

  1. トイレを我慢しない

便意を感じたら、すぐにトイレに行くようにしましょう。我慢することで便秘が悪化する可能性があります。

  1. リラックスする時間を設ける

ストレスは自律神経のバランスを崩し、便秘の原因になることがあります。妊娠中はホルモンの変化もあり、精神的に不安定になりやすいので、リラックスする時間を意識的に設けましょう。

  1. 温めることで腸の動きを促進する

半身浴やホットパックで下腹部を温めることで、腸の動きが活発になります。ただし、お腹を直接温めすぎないよう注意が必要です。

4. 妊婦の便秘対策:マッサージ編

お腹を出している妊婦

マッサージは便秘改善に効果的ですが、妊婦さんの場合は注意が必要です。

  1. お腹のマッサージ

お腹のマッサージについては意見が分かれています。軽いマッサージは問題ないとする意見もありますが、安全性を考慮して避けるべきだとする意見もあります。

  1. 背中のマッサージ

背中のマッサージは比較的安全で効果的です。肩甲骨周りをマッサージすることで、自律神経のバランスを整え、腸の動きを促進します。

  1. お尻上部のマッサージ

お尻の上部(仙骨付近)を軽くトントンと叩くマッサージは、排便反射を刺激し、便秘改善に効果があります。

※マッサージを行う際は、必ず医師や助産師に適切な方法を確認してください。

5. 妊婦の便秘対策:薬の使用について

青い薬を持っている写真

生活習慣の改善だけでは便秘が解消されない場合、薬の使用を検討することがあります。ただし、妊婦さんの場合は使用できる薬が限られるため、必ず医師の指示に従ってください。

  1. 緩下剤

酸化マグネシウムなどの緩下剤は、妊婦さんでも比較的安全に使用できます。腸内の水分を増やし、便を軟らかくする効果があります。

  1. 刺激性下剤

ラキソベロンなどの刺激性下剤は、腸を刺激して排便を促します。妊婦さんでも使用可能ですが、医師の指示のもとで慎重に使用する必要があります。

  1. 浣腸や坐薬

重度の便秘の場合、浣腸や坐薬を使用することがあります。ただし、これらの使用は医師の指示に従い、頻繁な使用は避けるべきです。

※薬の使用は必ず医師に相談し、指示に従ってください。自己判断での使用は避けましょう。

助産師ちる
助産師ちる

浣腸や坐薬は、今はほとんど使われていません。

重症になりすぎる前に、必ずかかりつけの病院で相談しましょう。

6. 妊婦の便秘と痔の関係

お腹をおさえる女性

妊娠中は便秘になりやすいだけでなく、痔になるリスクも高まります。便秘による強いいきみや、妊娠による血流の変化、骨盤底筋群の緩みが痔の原因となります。

痔の予防法:

  1. 便秘を改善する
  2. トイレでいきみすぎない
  3. 座りすぎない
  4. 温水洗浄便座を使用する
  5. 適度に骨盤底筋群を鍛える運動を行う

痔の症状がある場合は、早めに医師に相談しましょう。妊婦さんでも使用できる痔の薬があります。

助産師ちる
助産師ちる

妊娠中にできた痔は高確率で産後に悪化します。

しっかりと今のうちから予防していきましょう。

7. 妊娠時期別の便秘対策

水を飲む女性

妊娠の時期によって便秘の原因や対策が異なることがあります。

  1. 妊娠初期(0-15週)

つわりによる食事量の減少や水分不足が便秘の主な原因です。

対策:

  • 少量ずつ頻繁に水分を摂取する
  • 消化しやすい食品を選ぶ
  • ゼリー状の栄養補助食品を利用する
  1. 妊娠中期(16-27週)

ホルモンの影響が強くなり、腸の動きが鈍くなります。

対策:

  • 適度な運動を始める
  • 食物繊維を意識的に摂取する
  • 規則正しい生活リズムを整える
  1. 妊娠後期(28週以降)

大きくなった子宮が腸を圧迫し、便秘が悪化することがあります。

対策:

  • 横向きの姿勢でリラックスする時間を作る
  • 軽いストレッチを行う
  • 水分摂取を増やす

8. 便秘が及ぼす影響と注意点

お腹が痛そうな妊婦

妊娠中の便秘は、単なる不快症状以上の影響を及ぼす可能性があります。

  1. お腹の張り

便秘によるお腹の張りと、子宮収縮による張りの区別が難しくなることがあります。不安な場合は医師に相談しましょう。

  1. 痔の悪化

便秘が続くと、いきむことで痔が悪化する可能性があります。

  1. 栄養吸収への影響

長期的な便秘は、腸内環境を悪化させ、栄養吸収に影響を与える可能性があります。

  1. ストレスの増加

便秘による不快感は、ストレスの原因となり、それがさらに便秘を悪化させる悪循環を生む可能性があります。

注意点:

  • 過度にいきまない
  • 長時間トイレに座らない(10分以上は避ける)
  • 急激な腹痛や出血がある場合は即座に医師に相談する

9. よくある質問(Q&A)

黒板とメガネの女性

Q1: 便秘薬の長期使用は赤ちゃんに影響はありませんか?

A1: 一般的に、医師が処方した便秘薬を指示通りに服用する限り、長期使用でも赤ちゃんへの影響は最小限です。ただし、定期的に医師に相談し、必要に応じて調整することが重要です。

Q2: 便秘が原因で切迫早産になることはありますか?

A2: 便秘自体が直接切迫早産を引き起こすことは稀ですが、強くいきむことで子宮に圧力がかかり、収縮を誘発する可能性があります。適切な便秘対策を行い、過度にいきまないようにすることが重要です。

Q3: 妊娠後期になると便秘が改善されると聞きましたが、本当ですか?

A3: 個人差がありますが、妊娠後期に入ると子宮が大きくなり、腸を刺激することで便秘が改善される場合もあります。ただし、逆に悪化する場合もあるので、継続的な対策が重要です。

Q4: つわりがひどくて水分や食事が取れない場合、便秘対策はどうすればいいですか?

A4: 少量ずつ頻繁に水分を摂取する、消化しやすい食品を選ぶ、ゼリー状の栄養補助食品を利用するなどの工夫が有効です。症状が重い場合は医師に相談し、点滴などの処置を検討することもあります。

Q5: 便秘解消のための食物繊維の摂取量は具体的にどのくらいですか?

A5: 日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、妊婦さんの食物繊維の推奨量は1日約18-24グラムです。バランスの良い食事を心がけ、野菜、果物、全粒穀物を積極的に取り入れることで達成できます。

助産師ちる
助産師ちる

実際に、便秘でお腹が痛いのか、子宮が硬くなってて痛いのか、

わからずに緊急受診する妊婦さんもいます。

たかが便秘、と思って放っておかずに、無理なく対策していきましょう!

10. まとめ:妊婦の便秘対策は慌てず焦らず

ソファに座って水を飲む女性

妊娠中の便秘は、多くの妊婦さんが経験する一般的な症状です。ホルモンの変化や身体の変化によって引き起こされるため、完全に防ぐことは難しいかもしれません。しかし、適切な対策を行うことで、症状を軽減し、快適な妊娠生活を送ることができます。

便秘対策の基本は以下の通りです:

  1. バランスの良い食事を心がける
  2. 十分な水分を摂取する
  3. 適度な運動を行う
  4. 規則正しい生活リズムを保つ
  5. ストレスを軽減する

これらの基本的な対策で改善が見られない場合は、医師に相談し、適切な薬の使用を検討しましょう。

妊娠中の便秘は一時的なものであり、出産後には多くの場合改善します。焦らず、自分のペースで対策を続けることが大切です。不安や疑問がある場合は、遠慮せずに医師や助産師に相談してください。

妊娠中は様々な身体の変化や不安を経験しますが、それは新しい命を育む素晴らしい過程の一部です。便秘対策を含め、自分の体調管理に気を配りながら、赤ちゃんとの出会

いに向けて心と体の準備を整えていきましょう。

最後に、妊婦さんへのメッセージとして、以下の点を強調しておきたいと思います:

  1. 個人差を理解する:
    妊娠中の体の変化や症状の現れ方は人それぞれです。他の人と比較せず、自分の体調に合わせた対策を見つけることが大切です。
  2. 無理をしない:
    便秘解消のために過度な努力をすることは避けましょう。体調を崩したり、ストレスを増やしたりする可能性があります。
  3. 専門家に相談する:
    不安や疑問がある場合は、遠慮せずに産婦人科医や助産師に相談してください。専門家のアドバイスを受けることで、安心して妊娠生活を送ることができます。
  4. パートナーや家族のサポートを大切に:
    便秘を含む妊娠中のトラブルは、パートナーや家族のサポートがあると乗り越えやすくなります。コミュニケーションを大切にし、協力を求めましょう。
  5. 妊娠を楽しむ:
    便秘などの不快な症状に気を取られすぎず、新しい命を育む喜びや楽しみを感じる時間を大切にしてください。

妊娠中の便秘は確かに不快な症状ですが、適切な対策と心構えがあれば十分に管理可能です。この記事で紹介した方法を参考に、自分に合った便秘対策を見つけ、快適な妊娠生活を送ってください。

そして、何よりも大切なのは、自分自身と赤ちゃんの健康です。便秘対策に取り組みながらも、十分な休息を取り、栄養バランスの良い食事を心がけ、定期的な健診を受けることを忘れないでください。

妊娠期間中のあらゆる変化や挑戦は、母親になるための大切な準備期間でもあります。この経験を通じて、自分の体についての理解を深め、健康管理のスキルを磨いていくことができるでしょう。

最後になりましたが、妊娠おめでとうございます。この素晴らしい人生の新しい章を、健康で幸せに過ごせますように。赤ちゃんとの出会いを心待ちにしながら、自分自身のケアも忘れずに。便秘対策を含め、何か困ったことがあれば、いつでも専門家に相談してくださいね。

皆様の妊娠生活が快適で幸せなものになりますように。

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